RIGHT STUFF, Inc.Right Stuff Wrong Stuffカシミールのデジカメプラグインで遊ぶ(その1) 現時点(2003年の3月17日)ではまだベータ版ですが、カシミールにデジカメプラグインが登場しました。これは大雑把に言うと、GPSデータとデジカメ画像を電子地図上で関連づけて活用するツールです。 用意する物は次の3点です。カシミールと接続できて位置情報と時刻情報を記録できるGPS(GARMIN製品など)、時刻情報をデジタルデータとして記録できるデジカメ(最近の物ならOK)、そしてGPSのログをなるべく細かく取得し、デジカメの時刻を常に正確に設定しておく撮影者の生真面目さです。 準備が出来たらGPSとデジカメを持って外に出ます。GPSの電源は常に入れておき、何時も良い受信状態でトラックログが取得出来るように気を付けます。またトラックログは撮影の有無に関係なく常時記録しておくようにします。撮影はGPSに関係なく好きなタイミングで行います。
帰宅後はデジカメのデータを適当なフォルダを作ってPCに保存しておきます。GPSのトラックデータもカシミールで吸い上げて、ファイルとして保存しておきます。 次にカシミールを起動して先ほどのGPSのトラックデータを表示させます。そして画面右上のデジカメプラグインからブラウザ起動ボタンを押します。すると画面左側にフォルダを選択する窓が開きます。 ここでPCに保存しておいた撮影画像のフォルダを選択します。画像の一覧が出ますので、任意の1枚を選択し、左から4番目の「旗と?マークのアイコン」をクリックします。このアイコンは吹き出しの通り、GPSデータから撮影位置を推定するアイコンです。
アイコンをクリックすると、選択した画像の撮影時刻とGPSデータの時刻データをカシミールが照合し、位置を推定して地図上に小さなアイコンとして表示してくれます。何故デジカメの時計あわせが重要かが解る一瞬です。
同じように位置を知りたい他の画像データも処理していきます。GPSトラックの赤い線上にデジカメ画像を表す小さなアイコンが並んできます。個別の処理が面倒な場合は、全部のファイルを選択して一括で位置を推定することも可能です。
GPSデータが十分に密で、デジカメの時刻データが正確であれば、ほぼ満足できる位置に画像のアイコンが有るはずです。ただしこの状態ではまだ、カシミール上で表示できているに過ぎません。画像の位置情報活用を謳った他のソフトで活用する事は出来ません。 そこで推定した位置情報を画像データ中に、ISO規格のExifデータとして書き込んでおきます。操作としては必要なファイルを選択したうえで、左から5番目の「フロッピーディスクのアイコン」を押せばOKです。 Exifデータを書き込む操作を行っても、画像的には変化は有りません。jpgデータ中で表示とは関係のない領域に、位置情報をデジタルデータとして書き込んでいるからです。
本当に他のソフトでも活用できるかどうか、Exifデータビューアとしては定番のAble-CVで確認してみました。確かに緯度経度情報が書き込まれています。 撮影前と後の手間や注意点は有りますが、個人の手持ちの機材でもGPSカメラもどきの事が出来る面白いプラグインです。 |