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似非アスリートの阿蘇望(屁理屈編その3)

出発前に考えておきたい最後の項目は、どのくらい休憩したら楽に前に進めるのか?です。感覚的にはゆっくりでも良いからとにかく休まずに、前へ前へ進み続けることが有利だと感じていますが、数値的にはどうなのでしょうか。

とりあえず地蔵峠を150Wで登って休まない場合と、1分、5分、10分休む場合の必要パワーと150Wに対する増加率を計算してみます。基準データは水平距離15308m、標高差874mです。

走行時間休憩時間平均速度(km/h)平均出力(W)出力増加割合(%)
73分20秒012.5150.00
72分20秒1分0秒12.7152.21.5
68分20秒5分0秒13.4161.97.9
63分20秒10分0秒14.5176.017.3

1時間近く坂道を登っていますから休みたいのは解ります。しかし5分休んだ分を取り戻すには平均出力を7.9%も上げないといけません。ちょっと長居して10分も休むと、出力を17.3%も上げないといけないわけです。これは長距離を走っているときに感じる感覚と実に良く合っています。

一瞬のつもりで休憩しても、飲み食いをしたり話をしたりすると直ぐに5分、10分経ってしまう事は良く経験します。しかしそれの代償が出力の7.9%増しや17.3%増しになって請求が帰ってくると考えると、やっぱり長距離走行の場合はコンスタントに走って、極力休まない事が有利だと思えます。


次は水や補給食の量です。 休まないと言っても、持てる量には限りがあります。逆に少量を持って頻繁にエイドで補給する方が有利という考えも出来ます。定量的にはどうなのでしょうか?

上記の地蔵峠の登りデータは、人と装備と自転車で64kgで計算してあります。これが1kg増えて65kgになった例を計算してみました。結果は74分20秒で丁度1分の増加となりました。

水平距離(m)標高差(m)全質量(kg)平均出力(W)所要時間
153088746415073分20秒
153088746515074分20秒

なかなか悩ましい数値です。ボトルを1本にして補給食や予備品類を少なくすれば1kgの軽量化は可能です。それで1分早くなります。その時間をエイドでの補充にあてれば、ボトル2本とパワーバー数本を持参して休まず走り続ける選手と同等になります。

しかし一度休憩すると1分で出発できるほど私は意思が強くありません(笑)。とは言ってもプラマイゼロなら1分でも休憩して足を休めた方が良いような気もします・・・・・この部分は最後まで悩みそうです。

どっちみち試験用のGPSやデジカメで変な装備満載の人間が悩む項目では無いのかもしれません。さらに冷静になれば峠一つで1分の差、トータル4つの峠なので4分の差でしかありませんけどね(笑)。


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