RIGHT STUFF, Inc.Right Stuff Wrong Stuffキャットアイ HL-500IIの改造 Panasonicのハブダイナモセットに付属していた、キャットアイ製HL-500IIを少しだけ改造しました。作業内容は単純で、ハブダイナモ出力をダイオードで整流して充電式電池に繋いだだけです。 下の回路図の通り、最もプリミティブなフローティング充電回路となっています。SW2は最初付けていなかったのですが、単三型4本では日中走行が多いと過充電になりそうな気がして、後から追加しました。でも定量的に検証していないので明らかでは有りません(笑)。 SW1はHL-500IIに最初から用意されているオンオフスイッチです。点線の左側はHL-500IIをそのまま使っています。電球と充電が目的なので平滑コンデンサは入れてません。 車などの実用システムではSW2に相当する部分に制御回路が入っており、自動的にオンオフや電圧のコントロール、発電量のコントロールなどを行っています。このシステムではこの部分は乗り手の裁量です。自由度が高い反面、場合によっては液漏れや過充電による破裂などが起こるかもしれません。
HL-500IIの構造は結構乱暴です。本体下の拡張端子?には常時内蔵電池の電圧が出ています。この部分は回路図の点線部分に相当します。 ハブダイナモセットに付属の中間台座を追加して外部電源用ケーブルを装備した場合、内部に電池が入っているとケーブルの先には内蔵電池の電圧が出ている状態なのです。 したがって、ハブダイナモで使う場合は絶対に内蔵電池を装着してはいけませんし、説明書にもそう書いてあります。でも、装着可能な状態で一般向けに市販されていますから、私がここで変な人向けに改造内容を書く以上に乱暴な設計だな・・・と感じる訳です(笑)。 ただ、このおかげで簡単にフローティング充電システムに改造可能なので、一部の人にとってはありがたい設計とも言えます。内部に充電式の電池を入れて、外部電源ケーブルの途中にダイオードと必要に応じてスイッチや制御回路を入れれば良い訳です。
と言うことで、買って直ぐに改造して満足していたのですが、結構早い時期にトラブルが出始めました。内部の接触不良です。 HL-500IIには押し付けただけの接触部分がたくさんあります。私のが「はずれ」だったのかもしれませんが、結構頻繁に接触不良が出始めました。そのたびに分解して接点を清掃し、ばねの圧力が強くなるように曲げ直し・・・・とやっていたのですが嫌になってしまいました。 結局、こういう物に対して気の短い私はこうしてしまいました(笑)。電池ケースが無いと電球のホルダが動きますからホルダを反射鏡に接着しました。電球交換はレンズを外せば可能です。電池とダイオード類はトップチューブにぶら下げています。 振動の有る環境下で半田付けは・・・とのご意見も多々有るでしょうが(笑)、私のHL-500IIに関しては、ダイレクト結線してから接触不良はゼロですし明るさもはっきりと増加しました。最終的には接着剤で固めようと思っていましたが、シマノのライトが発売になったのでそこまで進化せずに終了となりました。
簡単に改造や実験が出来るのは大きなメリットです。しかし実用的な面からは7.2Vや12Vの電池の方がパワーもマッチングも良い結果が得られています。個体差かもしれませんが接触不良はイライラします。個人的にはあまり満足できる改造では有りませんでした。 ただ、ハブダイナモによるライト用電池の充電に関する質問が定期的に有りますので、そのための説明的な基礎資料として公開しておきたいと思います。
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