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ブラインドナット用ナッターを作る

裏側に手の入らない薄板に雌ねじを立てる手段として、ブラインドナットを利用する方法が有ります。非常に便利な機材ですが、取付には専用のナッターと呼ばれる工具が必要です。

ナット自体はM5サイズ1個が40円程度と安価ですが、ナッターは5,000-6,000円もします。また、ナッターの構造上ヘッドが上下に分厚く、狭い場所での作業は困難です。

今回、狭い場所に2個だけナットを埋め込みたい用途が発生しましたので、何とか工夫してナッターの代用品を作ってみました。


ここにはナッターの画像があります

見ただけで解ると思いますが、これが全てです。これは作業側から見た画像です。

ここにはナッターの画像があります

ブラインドナット側から見るとこうなります。板状の部品はブラインドナットに摩擦によるトルクを伝えないための中間プレートです。

この画像ではブラインドナットを取り付けるべき板はありません。ブラインドナットが潰れている隙間に、本来は板が挟まれることになります。


使い方も見れば解ると思いますが、中間プレートと六角レンチを左手で押さえて、スパナで六角ナットを締め込んでいきます。すると穴付ボルトが上に引き上げられますから、結果的にブラインドナットが引き上げられ、板を挟んで潰れてくる訳です。

この画像で解るように、非常に綺麗に潰すことが出来ます。或る程度工具を使ったことのある人なら、潰れ終わった時のトルク上昇も感じることが出来ます。

作業後に少し改善点も出てきました。中間プレートの材質と板厚が華奢すぎました。次回までに不要となった自転車用のハブスパナなどで作り直そうと思います。SS400のフラットバーでも良いかもしれませんが、当たり面が多少窪んでくるかも知れません。

もう一つの改善点は締め込み用のナットです。ホームセンターの無印品を使いましたが、2個を処理しただけで六角の角が潰れてきました。ボルトは12.9の高張力鋼製なので問題はありません。ナットもネジ屋さんでS45Cくらいの材質の物を手配し直した方が良さそうです。


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