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オシロスコープの修理 LEADER 2250編

こんどの修理は画像上のリーダー2250と言うアナログ250MHzです。4chでリードアウトや周波数カウンタが付いていてそれなりに高機能です。 リーダーというメーカーのせいか、250MHzという中途半端な高性能のせいか(笑)、検索してもほとんど出てきません。

こいつの不具合点は、輝線が太くて焦点が合わないこととch1の振幅がその他のchの7割くらいしか出ないことです。マイナー機種と不具合のために当然ながら安いのですが、下のHPよりも今風のデザインでカッコイイです。
ここにはオシロスコープの画像があります。


とりあえず分解してみましたが内部はひどい埃です。一つ前のHPはクリーンルームにでも設置してあったようにピカピカでしたが、こいつはかなり埃っぽい環境にあったようです。でも外見は相当綺麗。

お約束の掃除機とブラシを使ってブラウン管周りを綺麗にしたら、それだけで焦点の問題は解決してしまいました。残るはゲインの問題です。全ての倍率で7割くらいですから、アッテネータではなくてアンプ関連のトラブルでしょうか。
ここにはオシロスコープの画像があります。
内部を下側から見た画像です。下がch1で上がch4になります。左側の金属の箱がアッテネータみたいですが、ch1とch2だけフル装備でch3とch4は2段階切り替えです。そのためにパターンも部品も違います。

一つ右側の基板はアンプかアッテネータか解りませんが、ch1とch2にリレーが載っているのでアッテネータでしょうか。とりあえず右端の基板は雰囲気と配置からアンプ基板と思われるのでここから攻めます。

ちなみに真ん中の基板もch1、ch2とch3、ch4では違いますし、アンプ基板も同じように見えてch3、ch4の基板には実装されていない部品がいくつかあります。

この辺を外すには半田付け作業と下の基板を外すことが必要で面倒です。前回のHPとの考え方の差は際だっています。



ここにはオシロスコープの画像があります。
じっくり見ても変色や焦げはありません。そこでch1とch2に同じ信号を入れて各部の波形をチェックしました。オシロの修理にはオシロが必要です(^^)。

画像左側の0Ωで接続された部分、すなわちアッテネータ出側の信号は同一でした。しかし画像右上の出力端子と思われる部分では7割の出力しかありません。

さらに詳しく見ると画像中央下のIC出力以降が違っていることが解りました。そこでch4のICを剥がしてきて張り替えてみます。しかし・・・治りませんでした。

ガックリ来たけどコーヒー飲んで気を取り直して良く見直すと、操作パネルのVOL/DIVの中にあるつまみをアンキャリブレーションの状態にしてもch1の振幅に変化が無いことが解りました。(早く見ておくべきだった・・・私の負けですね)

そこでch2のこのつまみを回しながらch2のアンプ基板上でどこの電圧が変化するか探してみます。すると基板中央下のコネクタからICに来ている線の電圧が変化していました。この電圧でICの出力をコントロールしている様です。

ch1で同じ事をしても変化がありません。しかもch2の波形表示をch1と同じ位に調節すると、このコントロール電圧はch1とch2で同じになります。と言うことはアンプは正常でch1のコントロール電圧を作っている部分だけがおかしいと言う事になります。



出側
そこでその配線をたどっていくと、フラットケーブルが奥の基板につながっておりその基板から別のケーブルでフロントパネルにつながっています。パネル裏の部分が汚いし怪しいので分解して掃除し、ケーブルの接点を綿棒で綺麗にして曲がり癖の付いた部分をまっすぐにしてやります。

その後再組立するとあっけなく治ってしまいました(^^)。アンプ基板上のVRの意味合いも大体解ったので、基準になる信号を入れながらch1からch4まで適当に調節します。

組み上げてセルフキャリブレーションをかけてみると全部OKになりました。この機種のマニュアルがありませんが、HPの同等機種のサービスマニュアルを見ながら同じような許容範囲と考えて測定してみると精度もOKみたいです。

テクトロの400MHzならジャンクでも結構高価になりそうですが、リーダーの250MHzでは完動品でもそれよりも安いかも知れません。Eクラスの中古とグロリアの中古くらいの差がありそうです(笑)。

とは言っても私には十分な性能がありますし、ジャンク品とはいえ自分で修理すると状態が解るので安心して使えます。これからも活躍してくれるでしょう。


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