RIGHT STUFF, Inc.Right Stuff Wrong StuffXS650(XS1B) 燃料タンクキャップのO/H 燃料タンクもボロボロでしたが、キャップも錆でボロボロなのでO/Hしておきます。 奇跡的?に全ての部品をバラバラにすることが出来ました。これもひとえに日頃の行いが良いからでしょう(^^)。
パーツリスト的に並べた部品です。 内部の部品は錆を落とした後に、まとめてユニクロメッキに出しました。最初は捨てるしか無いかと思っていましたが、それなりに使えるようになって帰ってきました。 左上の化粧カバーは部品が出ません。しかもクロームメッキなので高くて再メッキにも出せません。仕方ないので銀ラッカーを吹いておきました。錆落としで音叉マークの角が丸まった上に汚い色を塗ってしまってメチャ格好悪いです・・・ごめんなさいヤマハのデザイナーさん。 画像右下の細くて小さなOリングは部品が出ました。93210-04122で58円です。ピンを止めているクリップも部品が出ますが、近所のホームセンターでステンレス製を安価に購入できるのでそっちにします。JISのE型止め輪で呼び径が2mmです。
肝心要のキャップガスケットの部品が出ません。仕方ないのでホームセンターで耐ガソリン性が有りそうなゴム板を探してきました。 左側が今回使ってみたオレフィン系エラストマー板です。なんかカッコイイ名前ですがガソリンに耐えるかどうかは解りません。水道コーナーに有ったNBRの板と悩みましたが、名前でこっちにしてみました。ちょっと硬すぎる気がします。 画像右はシリコンゴムの板です。こっちの方が硬さも最適と思われたのですが、厚みが1.5mmしか有りません。こっちはキャブのフロートチャンバーのガスケットにでもしてみましょう。 右下の黒いのが純正で付いていたゴム製ガスケットです。ひびだらけで流石に再利用はできません。
純正品をスケッチしてエラストマー板から切り出します。純正は内側のプレスに接触する部分がRで処理してありますが、面倒なのでC2位の面取りで製作しました。 また、純正品の縁にある3mmくらいの切り欠きの意味がわからなかったので、これは当面無しで使ってみます。必要性が解った時点で切り込みを入れればOKでしょう。 こんな単純な形なのですから本当はどこかの純正品が合うはずです。ぴったりじゃなくてもちょっとの加工で。なんで俺はこんなに苦労しているんだろう。。。このインターネットで情報があふれている時代に。 原因の一つは定量的な情報が少なすぎる為では無いでしょうか。「AのスイングアームはBにポン付けOK」とか、「三つ叉から変えるつもりならSRが付いた」とか、そう言う情報ではもう一歩や別の応用が出来ません。
そこで最低でも自分のしたことは定量的な形で残しておこうと思いました。最初の一歩として上記のガスケットの図面を作って公開しておきます。
会社の図枠を使っているのでそれらしく見えますが、私が適当にスケッチした寸法です。たぶん間違っている所が有ります。あまり信用しないでください。
図面の作成とデータ公開は、数少なくなってきた旧車を維持したり現行車の部品を活用する事を目的としています。 見てないとは思いますがヤマハの人へ。気に入らなければご連絡下さい。その代わりに部品を出してね(^^)。
2006年05月15日更新 2006年05月15日時点で車検を取って100km程度走りました。自作のガスケットですが今のところ良好です。漏れは一切ありません。あとは長期的に硬化や膨潤、ひび割れなどが起こらないかです。
2006年09月27日更新
2006年09月27日現在のガスケットの状態です。 常時ガソリンに触れる部分が2-3割くらい膨潤しています。この膨潤は初期の段階で発生していましたが、これ以上進行することなくこのままの状態を保っています。とりあえず数ヶ月レベルならOKです。数年のレベルでは何か悪影響が有るのかもしれません。 ガソリンの漏れなどは皆無です。装着時はちょっと硬いかもと感じていましたが、内部の膨潤が丁度良い位に進んでいます。これも日頃の行いが良いからでしょう(^^)。
2010年04月30日更新
XSで知り合った北九州の方から、自分用にNBRで作ったからとお裾分けを頂きました。早速交換してみたのがこの画像です。一気に普通の色と見栄えに成りました。Sさん、ありがとう御座いました。 ホームセンターの材料で作った方ですが、初期の膨潤状態のままで止まっていました。特に亀裂なども無いし、弾力が失われている感じも有りません。このまま数年くらいは使える様な感じです。 ホームセンターのこの材料が、ガソリンに対してこの程度の耐性を持っている事が解った事はそれなりの収穫でした。頂いたNBRのガスケットですが、純正品では無いので微妙な材質の差による変化が有るかもしれません。しばらくは注意深く見ておく必要がありそうです。
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