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2006年皆生トライアスロンに向けてのせこい作戦

2回目の皆生が迫ってきました。フィジカル面はいまさら何をやっても効果は期待できません。あとはメンタル面、機材、セコイ小技(笑)くらいです。


トランジットタイムの短縮

昨年のデータを公式発表データにGPSデータを絡めて見直してみます。

スイムトランジットバイクトランジットラン
1:10:35約0:07:005:44:48約0:06:004:37:06

昨年は最初と言うことで確実性を重んじ、それぞれのウエアにテントで着替えました。そのためにトランジットタイムが結構かかっています。

もしトランジットタイムをそれぞれ7→3分、6→3分に短縮できたとしたら、合計で6分の短縮です。これで単純な順位が332位から315位に一気に17位も上がります。ランの最後で17人も抜くことを思えば、ウエアを多少工夫してでもこれはやるべきです。

具体的にはバイクとランで共通に使えるウエアをウェットの下に着ておき、スイム終了後はずっとそれで通すことです。そのためのウエアも沢山売っていますが持っていません。仕方ないのでパッド無しの陸上用をバイクでも使うか、パッド付きでランを走るかの選択になります。これは最終的な試験で決めたいと思っています。

次は速度面の検討です。

 バイクタイム 145kmバイク速度ランタイム 42.195kmランペース
短縮前5:44:4825.23km/h4:37:06キロ6分34秒
短縮後5:40:4825.53km/h4:34:06キロ6分30秒

バイクの平均速度が0.3km/h向上します。これは以前検討してみたドロップハンドルにSTIレバーを付けた状態のハンドル両端部の面積と、ブルホーンとシンプルなブレーキレバーによる面積差によるアドバンテージ(≒0.1km/h)を越えています。

ブルホーンを買う前にトライアスロン用のウエアを買うべきだったのかもしれません。ハハハ。

ランでもキロ4秒の差になって現れます。ペース走でキロ4秒違えば結構な差です。やっぱりどういった方向から検討しても、トランジットタイムの短縮化は、もっと早くから真剣に取り組むべき課題でした。


DHバーとそれに絡んだ細かい部分

今年の春にジャマーという小型のDHバーを付けました。このときはまだハンドルがドロップのままです。元々背が低いので、規定がどうのこうの言わなくてもDHバーの先端はブレーキレバーを結んだ線からは出ませんでした。

これでしばらく走ってみると肩が結構こります。しかし平地の速度が上がっている気がするのです。GPSデータは採取していますが、全く同じ条件では無いために比較は難しいです。しかし遅くなったデータは有りません。

と言うことで、思い切ってブルホーンに肘置き付きのタイプに変更してしまいました。その後はこれに慣れるために乗り続けましたが、意外と簡単に慣れることができて肩のこりも一切発生しなくなりました。

計算上は頭や肩の位置が下がる事で前面投影面積が減少し、さらに腕が中央部に集まることでCd値も低くなることが期待されます。UCIが排除するくらいですから排除されない他の機材よりも効果が高いはずです(笑)。

私のいい加減な計算でも、同一出力に対して平均速度が悪くても0.5km/hは上昇すると出ています。これで平均速度が25.53km/hjから26.03km/hへ向上し、145kmのタイムが5時間34分14秒へと6分34秒の短縮になります。これで順位が299位まで上がります(笑)。

きっちりとポジションが出せれば、もっと平均速度が向上する計算なのですが、今の私は肩廻りが硬いので肩の部分はドロップの時と変わらない幅なのです。肘もそれほど内側に寄って居らず、正面から見ると胴体よりも腕が出ています。この部分が良くないのは解っていますが、一気に全ては無理なので来年の宿題です。

写真が有るとわかりやすいのですが、鏡を見て一人でやっているために肝心な部分の写真が有りません。


エアロボトル

現在配置などを検討中。Cd値の低減と安全な水分補給のためには結構有効な気がしている。

花屋の小娘が去年から使っている。真似したみたいで気分が悪いけど、背に腹は代えられない。

試験走行不足で、今年は採用取りやめ。


エアロヘルメット

ずっと以前から考えていた。10年ほど前に初めて買ったヘルメットがチネリのエアロヘルだったりするくらいヘルメットの空力が気にはなっている。

しかしこれは真夏の皆生では暑すぎるのと、まだ若いくせに前田のオッサンが先に採用したので当分は無し(^^)。


塩分補給

昨年の体調不良に関して考え直したり調べたりしてみると、どうも「低ナトリウム血症」関連の可能性が高いんじゃ無かろうかと思い始めた。

データが一番具体的で出典が明記してあるゲータレートのWEB資料によれば、12時間のトライアスロンレースで食塩27.6g相当のナトリウムが汗によって失われる可能性があるらしい。

また、体重が軽くて競技時間が長くて、水を過剰に摂取すればするほど血中ナトリウム濃度の低下が激しいらしい。どれも昨年の私に当てはまる気がする。

と言うことで今年の給水やナトリウム補給の作戦。

自転車の給水は20kmに1回エイドに寄る。ここでドリンクのボトル1本と水のボトル1本を受け取る。ドリンクは飲んで水は頭からかぶる。平均速度が27km/hなら45分に700cc程度の給水となる。皆生のボトルは満杯まで入っていなかったので、1時間に700ccのレートと考えて良いかもしれない。

水に関しては上記で良かろうと思う。塩分に関してはパワーバー系の補給食とドリンクを足しても、1時間に300mgを摂取することすら難しい。そこでコンビニで売っている梅干し系のスナック?を補給する。これは1袋が18gでこの中に2,400mg相当の食塩を含んでいる。3袋分補給食として自転車に搭載する。これで自転車競技中に補給できる食塩量は8,000-9,000mgになる。

ランにはパワージェル3袋に追加して、上記の梅干しを18g持参する。これで補給できる食塩は2,800mg程度になる。それ以外はエイドのスイカに塩を付けてかじり、ナトリウムにカリウムを一緒に補充することとする。追加分はその時の気分。

以上より、全競技時間を通じて食塩量で11g-25gは摂取出来る計算になる。全部が吸収されるのか?とか、汗で失われた分を全部リアルタイムで摂取するのが良いのか?とか、色々と疑問はある。しかし昨年の事を思うと、摂取しようと思えば十分な量を摂取できる体勢が整っているのは意味があると思う。

メチャ暑い大会前の数日間、上記の梅干しを試している。喉が渇いて溜まらないとき、水や低脂肪乳をぐびぐび飲む。個々までは今までと一緒。その後に梅干しを食べる。

すると気分のせいかもしれないけれど、その後に加速度的に喉が渇いてきて、結局腹がタポタポになるまで水を飲んで気分が悪くなるという傾向が無くなった。

汗で失われた塩分濃度のコントロール、日常生活の段階から身につけておくと良いかもしれない気がしてきた。


心拍数

去年の玄海100kmマラソンでは、前半の平均心拍数が165拍程度で、倒れてから後が155拍位で推移している。天候は皆生の時よりも暑かった。

去年の皆生ではバイク全体で161拍、前半は165拍と言うよりも170拍弱で走っていて、最後の1/4くらいは150拍以下まで落ちている。これ以上頑張っても上がらない状態。

皆生のランでは平均が165拍。こちらは最初から最後まで大きな変化は無いけれど、走っているときは170拍で止まって居る時にグッと下がるから平均が165になったイメージ。

先日の7/2の練習会のイメージで考えても、バイクの平均を155拍程度でまとめるべきだと思う。バイクの特性から登りでは高めになって下りでは低めになるのは仕方ない。去年はこれを一定にしようとしてちょっと変な無理をしすぎた。

最初は155拍で余裕が有りすぎるかもしれないけれど、絶対に後半は垂れて来るのだから我慢しようと思う。余ったパワーはランへぶつける。

ランの場合は色々なデータを総合すると、私の場合は凄く好調ならフルを170拍弱で完走できる。去年の皆生でも不調ながら心拍は165拍で完了している。

最初の5-10kmくらいは155拍程度で走ってみて、その後は快調なら165くらいを上限で走ってみようと思う。


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