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VR-500(その3)

回路を見直してみました。

ここにはVR-500用の回路図が有ります

一番大きな変更はDsub2番ピンの駆動を、NPNタイプからPNPタイプに変更した事です。それに伴いベース駆動が複雑になることを嫌って、プラス側を3.0Vにしてみました。閾値からの余裕は少なくなりますがTrが増えるのはちょっと嫌なので。。。

もう一つは3.0Vを作る部分で、7番ピンと4番ピンの両方から電力を取り出すようにしています。また、抵抗も56Ωと小さくしました。これは実験の結果から、最近のチャージポンプ式ICでは駆動力が弱く、前回の回路では3.0Vのツェナーに2.4Vくらいしか出ていないからです。

チャージポンプ式のICであれば56Ωを無くしても大きな問題は無いとは思いますが、もし駆動力抜群の12Vなどが印加されても、ツェナーの最大定格500mWに収まるように56Ωだけ入れておくことにしました。

3.0Vー500mWのツェナーは7V前後のものより特性が悪く、実験でもデータ上でも14mAくらい流さないと3.0Vになりません。しかしこんな電流を流すと232Cのピン電圧は5V以下まで落ちてしまいます。330Ωなどの抵抗では3.0Vが得られないはずです。

この部分が無理をしていると感じる方は、4Vくらいのツェナーに数mA流して3.0Vを得ても良いかと思います。基本的に美しくないと感じる方は、自己消費の少ない3.0Vの三端子レギュレータを探すか、TL431などで工夫したらいかがでしょうか?


ここにはVR-500用ケーブルの画像があります 仮組でうまく動作したので、ケーブルの形にまとめてみました。VR-500側は3.5mmのステレオプラグ。PC側はメスのDsub9ピンコネクタです。中央の箱はテイシンのTB50だと思います。手持ちの関係で色が変ですが。

ケーブルは4芯ものを使いました。回路的にはPCから箱までが5芯必要なので、ダイオード2個をDsubのケースに内蔵して、ケーブルは4芯でいけるようにしています。

ここにはVR-500用ケーブルの詳細画像があります

箱の内部です。Trが2石しか有りませんから、もう少し小さな箱にも十分入ります。無理をすればDsubのケースに入れてしまうことも可能かも知れません。

今回は各部の波形を見たかったのもありますし、あまり無理をしても拡張性やメンテナンス性に問題が出ますから、このあたりでよしとします。


これで私のVR-500もPCでメモリー編集が出来るようになりました。

私は何時もVR-500を使っている様なヘビーユーザーでは有りません。ビーコンの試験時や無線の必要な所に出かけるときだけに使っているだけです。したがってメモリーを最適に編集して準備しておく等の行為は、面倒でやっていませんでした。

このケーブルとTK500を使えば、本当に簡単にメモリーの準備が出来てしまいます。周波数毎に8文字の名前を付けられるのも便利です。国内の全ビーコン局と名称を入力するくらいは朝飯前です。TK500の作者には感謝しています。


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