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GX250 メインキーを修理する

XS650がうまく行ったので、GX250のメインキーも修理することにしました。

こちらもXS650と同じで、旧車に良くあるONでもキーが抜けてしまうという症状です。しかもXS650と同じように鍵屋で作ったスペアキーしか有りません。

さらにこいつにはもう一つ困ったところがあって、スペアキーの首下が短すぎるためにキーを十分に押し込めず、「一旦押し込んで左回しでハンドルロック」することが出来ないのです。

と言うことで形が合いそうなキーブランク材の中で、首下が長そうなヤツを手配してみました。


ここにはGX250の新旧のキーの画像が有ります。

XS650とGX250の両方に使えそうと言うことで選んだキーブランク材はM-413。GX250にとってはシリンダー内に差し込む部分の長さが長いだけで、それ以外は未修正で使えました。お薦めです。

XS650と同じように先端に凸部を作って削り出します。今回は現状のスペアキーと全く同じ形状に削り出せばOKなので楽です。

ヤスリで削っては比べてを繰り返して、だいたいの形状が出来ました。ロックは外れるようになったので、抜き差しがスムーズに出来るように各部の面取りやスロープ部分の手入れをして完成です。

首下が長いのでハンドルロックもきちんと出来るようになりました。当然ですがONのままでは強く引っ張っても抜けません。


XS650とGX250の2台を処理して感じました。2台とも先端に凸部を追加しただけで走行中の脱落を防止出来ます。両方とも純正部品では凸部が有ったのでは無いでしょうか。

では何故鍵屋さんは凸部の無いスペアを作ったのでしょう。XS650は錠しか無かったという特殊事情が有りましたが、GX250はオリジナルを参考にして削ったはずです。

手元にぴったりのキーブランク材があれば、ホームセンターのバイトのオニイチャンでもそれを使うはずです。違う形状のブランク材から削りだしたと言うことは、膨大な種類を在庫しておくことは出来ないあたりに事情が有るのかも知れません。

そう考えていくとスペアキーの配慮不足のせいで、私のようにONにはなるけど抜けてしまう症状のバイク乗りが日本中に結構居るような気がしてきました。

純正品で抜けるのはガタのせいと思われますが、スペアキーしか持たなくて抜けてしまうのは凸部の追加で改善できるかもしれません。


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